
2026年6月21日、日本代表がチュニジア戦で4-0と快勝しました。試合後の会見で森保一監督が繰り返し語ったのは、長友佑都や吉田麻也といったベテラン選手の「存在そのものの価値」についてでした。出場機会が限られる中で、なぜ彼らは代表に招集され続けるのか。そして、どのような形でチームに貢献しているのか。森保監督の言葉と最新の動向から、現代サッカーにおけるベテランの役割を深掘りしていきます。
森保監督が絶賛する長友佑都の「経験の伝達力」

2026年6月21日のチュニジア戦後、森保監督は記者会見で長友佑都や吉田麻也らベテランについて、こう語りました。「経験のある選手たちが、若い選手に伝えてくれることがチームの強みです」。
長友佑都は、W杯4大会連続出場という日本代表史上でも屈指の実績を持つレジェンド級のディフェンダーです。日本代表での出場試合数は145試合を超え、数々の修羅場をくぐり抜けてきました。カタールW杯後も代表に招集され続けていますが、2024年3月の代表復帰以降、試合出場はごく限られた時間にとどまっています。
直近6シリーズ連続で招集されながら、12試合でベンチ外という記録もあり、「なぜ呼ばれ続けるのか」という議論が絶えません。しかし森保監督は、長友について「ベンチ外でも声を出し、熱量を持ってチームを支え続けている」と繰り返し評価しています。
監督の言葉とベテランの言葉が補完し合う関係
森保監督から見れば、実際にピッチで戦ってきた選手からの言葉は、スタッフからの指示よりも「腹落ち度」や「説得力」が違うという側面があります。特に若手選手にとって、W杯の舞台を複数回経験したベテランからの助言は、理論だけでは得られない「生きた知識」として心に響きます。
森保監督は別の会見でも、長友が不在の代表活動について「長友の存在は非常に重要で、その価値は明らか」としつつ、「いないからこそ、他の選手がどうモチベーションを上げるかが見える」とコメントしています。つまり監督は、長友がいるケースといないケースの両方を「チーム作りの材料」として見ているのです。
「第2戦の重要性」を訴え続けた長友のメッセージ
2026年6月21日のチュニジア戦をめぐる報道で特に注目されたのが、長友が試合前後に「第2戦の重要性」を繰り返し強調していたという点です。
W杯や大会形式の試合では、「初戦で勝った後の第2戦」でチームが緩みやすく、そこで足元をすくわれるケースが多いというのは、トーナメントの「あるある」です。長友は4大会の経験から、この危険性を身をもって知っています。
ロッカールームで繰り返された「初戦で満足するな」
関係者によると、長友はロッカールームやピッチ内で「初戦で満足するな」「第2戦こそ難しい」と若手に言い続けていたとされています。大勝した試合後も、「これが我々の強み」と語り、油断ではなく継続的な準備の重要性を訴えました。
このような「メッセージの出し方」が、記事タイトルでクローズアップされた理由です。スコアだけを見れば4-0の快勝ですが、その裏には長友のような経験者が若手に語りかけ続けた積み重ねがありました。
「戦力としては厳しい」評価と「それでも必要」の声
一方で、長友のプレーぶりについては賛否両論があるのも事実です。アイスランド戦のようなテストマッチでは、致命的なミスやクロス成功数ゼロを指摘され、「戦力としては厳しい」と評価する記事も見られます。
「存在価値は高いが、ピッチ上での即戦力としては疑問符」という論調も出ており、元代表DF中澤佑二、坪井慶介、柿谷曜一朗らがテレビ番組で「ベンチに1枠割いてまで長友を入れるべきか」を激論したこともありました。
識者が予想する「北中米W杯での長友の役割」
サッカージャーナリストの河治良幸氏は、「長友は北中米W杯には必ず行く。ただし、どういう形で行くかは別」と予想しています。つまり、選手としてなのか、コーチ的な立場なのかを含めて、何らかの形で長友が帯同する可能性が高いという見方です。
このように、「ピッチ上の純粋なパフォーマンス」と「チームへの総合的な貢献」のバランスをどう考えるかが、長友をめぐる議論の核心となっています。
2025年E-1選手権で見せた「ピッチ内の教師役」
2025年のE-1選手権・中国戦では、長友が約950日ぶりに代表戦に出場しました。この試合では、若手とのコミュニケーションや細かなポジショニング指示など、ピッチ内での「教師的役割」が高く評価されています。
プレー中も、周囲の選手に対して声をかけ続け、ポジションの微調整を促す姿が何度も確認されました。これこそが、森保監督が求める「経験をチーム全体に伝える」役割の具体例と言えます。
吉田麻也ら他のベテランも同様の役割
森保監督が言及したのは、長友だけではありません。吉田麻也らベテラン勢についても、「経験のある選手たちが伝えてくれるのは強み」とコメントしています。
吉田もまた、複数のW杯を経験し、欧州トップリーグで長くプレーしてきた選手です。こうしたベテラン勢が若手に対して「W杯の空気」「大舞台での心構え」を伝えることで、チーム全体のレベルアップにつながっているのです。
ベテランがいることで若手のモチベーションが変わる
森保監督は、「長友がいることで、若手がどう反応するか」だけでなく、「長友がいないことで、他の選手がどうモチベーションを上げるか」も観察していると語っています。つまり、ベテランの存在そのものが、若手の成長を促す「触媒」になっているということです。
現代サッカーにおけるベテランの価値とは
現代サッカーでは、単に「上手い選手」を集めるだけでは強いチームにはなりません。特にW杯のような大舞台では、精神的な安定感や経験値が勝敗を分ける要因になることが多いのです。
長友のようなベテランは、若手がパニックになりそうな場面で冷静さを取り戻させ、大事な局面で「ここが踏ん張りどころだ」と声をかけることができます。これは、どれだけ優秀なコーチでも完全には代替できない役割です。
「経験の伝達」は数字では測れない価値
出場時間やパス成功率といった数字では測れない、「経験の伝達」という価値。これこそが、森保監督が長友や吉田らベテランを招集し続ける最大の理由です。
実際、カタールW杯でもドイツ・スペインといった強豪を破った日本代表の背景には、こうしたベテランの存在がありました。ピッチに立たなくても、ベンチやロッカールームでチームを支え続けることが、勝利につながるのです。
ファンの反応・SNSの声
2026年6月21日のチュニジア戦後、長友の存在価値をめぐってSNS上でもさまざまな声が上がりました。
長友がベンチにいるだけで安心感が違う。若手がプレッシャーに負けそうになったとき、長友の一言がどれだけ大きいか。
Twitterユーザーの声
この声が示すように、ファンの間でも長友の「精神的支柱」としての役割が認識されています。試合に出なくても、その存在がチームに与える影響は計り知れないということです。
正直、プレーだけ見たら厳しい部分もあると思う。でも、W杯を4回も経験した選手の言葉は、若手には何よりの教科書だよね。
掲示板での議論
この意見のように、パフォーマンス面での課題を認めつつも、経験値の重要性を評価する声も多く見られます。バランスの取れた視点と言えるでしょう。
森保監督が長友を呼び続ける理由がよく分かった。これは単なる戦力じゃなくて、チーム作りの一環なんだね。
サッカーファンのコメント
森保監督の意図を理解したファンからは、こうした納得の声も上がっています。長友の招集が「戦術的」というより「組織的」な判断であることが、広く認識されつつあるようです。
まとめ:長友佑都が体現する「見えない貢献」の価値
2026年6月21日のチュニジア戦後、森保監督が絶賛した長友佑都や吉田麻也らベテランの存在価値。それは、スタッツには現れない「経験の伝達」「精神的支柱」「若手の成長を促す触媒」といった、見えない貢献でした。
出場機会が限られる中でも、ロッカールームやピッチ内で「第2戦の重要性」を訴え続け、若手に大舞台の心構えを伝え続ける。これこそが、現代サッカーにおけるベテランの新しい役割なのです。
パフォーマンス面での課題を指摘する声がある一方で、「それでも必要」とする声が多いのは、こうした「数字では測れない価値」が広く認識されているからでしょう。北中米W杯に向けて、長友や吉田がどのような形でチームを支え続けるのか。今後も注目が集まります。